猫山
【ねこやま】

県北東部の鳥取県境に近い比婆郡にある山。標高1,195m。猫山橄欖岩と呼ばれるクローム鉄鉱を多量に含む岩石からなり，近世に「猫山三里がわいていた」という諺があるように山を中心に３里以内の土地がたたら製鉄で活況を呈していた。丸みのある山の頂上はのろし山としても知られ，「国郡志書出帳」には猫に似た石があって鼠が暴れないとあり，坂井谷には猫塚がある。山腹には稀生種であるネコヤマヒゴタイヤが自生している。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7190315