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比婆山
【ひばやま】


比婆郡の北部,比和町と西城町の境にある山。標高1,264m。比婆道後帝釈国定公園のうち。竜王山(1,256m)から烏帽子(えぼし)山(1,225.1m)に至る連峰を総称して比婆山ということもあるが,狭義には御陵(みささぎ)(1,256m)付近のピーク一帯を指す。「古事記」に「故,神さりましし伊邪那美命は出雲国と伯伎(ほうき)国の境,比婆山に葬しまつりき」とあり,その陵墓と伝えるものが残る。神域として古くから信仰の対象となっていたため,ブナの純林がよく残り,昭和27年,国天然記念物に指定された。また陵墓の周囲には樹齢1,000年を超えるといわれるイチイの大木が育ち,徳富蘇峰の筆による「神聖之宿処」との碑文がある。県民の森の核心部にあるため,登山道はよく整備され,四季を通じて登山客が多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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