100辞書・辞典一括検索

JLogos

15

仏ノ塔
【ほとけのとう】


広島湾南方,江田島南部にある山。安芸郡江田島町に属す。標高205.1m。江田島北部は険しい古鷹山塊がそびえるが,南半分は南北に細長く延びる200m弱の尾根。南端の海に面する小高い山で,地元の人はホトケントーと親しんでいる。花崗岩地域に属し,南北方向の尾根に平行する2条の花崗斑岩の貫入を受けた地質。山頂に地蔵尊に酷似する自然石が4基あるため仏の塔と呼ばれる。信者が小さな祠を設け,周囲は牧歌的な雰囲気に包まれる。東方近くに音戸ノ瀬戸があり眺望は素晴しい。平清盛が音戸ノ瀬戸開削の際,この地ではやし太鼓を鳴らしたという伝説も残る。第2次大戦中は,呉軍港や海軍兵学校も近いため,多くの高射砲が置かれ,砲台や宿舎跡が石塁・石垣の形で残る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7190844