100辞書・辞典一括検索

JLogos

13

三坂峠
【みさかだお】


山県郡大朝町と島根県瑞穂町の境にある峠。寒曳山塊西麓の可愛(えの)川発源地に当たる。標高555m。峠道は江戸期には石見浜田路として浜田藩の参勤交代路となり,明治期には陸軍第5師団の広島~浜田連絡路として整備された。現在県道が峠道となる。峠北麓は5kmで220m上下する急坂となり,雁行路であることと積雪のため難所となっている。現在大朝町内の整備が進み,随所に防雪トンネルが設置されている。峠道はかつての往還の面影を失ったが,路線バスにより大朝町と瑞穂町市木間が結ばれている。国道261号の通る分水界は,中三坂峠と称し,広島市安佐北区と島根県江津市を結節する中間地点に当たる。瑞穂町三坂(田所)へは,大朝町新庄からバス跡線が分岐し,冬季の積雪による影響を避けるために中三坂トンネルが開設されている。中国自動車道の千代田インターチェンジの利用客と,冬季の寒曳山スキー場への行楽客とで,国道・県道の交通量は増加の傾向にある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7190978