100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

百島
【ももしま】


沼隈半島の西,横島の北に位置する島。尾道市に属する。面積3.08km(^2),人口1,662(昭和50年)。北には沼隈半島の西への張り出し(尾道市浦崎町)があって,東の阿伏兎(あぶと)ノ瀬戸から百島一帯は海岸線が屈曲し,島が多く,礁などもあって出入口がわかり難いため,口なしの海と呼んだ。北にやや広い四角形の島域で,全体は中生代白亜紀の広島型花崗岩で構成されている。島の西側は標高155mの山峰をもつ山塊と184mの十文字山をもって東と南に広がる山塊があり,両者の間に海老呑の集落がある。島の北東には中心集落の福田があり,上げ浜から入り浜にかわった塩田があった。緩斜面の山地は頂上まで耕地化され,タマネギ・エンドウ・キャベツ・ミカンなどの栽培が行われる。南端で東側にある泊は,福田よりも耕地や平地に乏しく,水産業や海運業が盛ん。百島は尾道の経済圏にあり,尾道や対岸の常石造船への通勤者が多く,日曜農業に変わり,ミカンの減反はスギ・ヒノキの山に変わった。当島はもと五十島として海水によって二分されていたのが2島が1島となり,百島になったという。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7191266