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羅漢山
【らかんざん】


佐伯郡の西端,山口県境にある山。山口県側は玖珂郡錦町・本郷村・三和町に接し,東側が佐伯郡佐伯町中道。南東の湯山断層と北西の冠山断層に挟まれる羅漢山塊の主峰で標高1,109.1m。北6kmに鬼ケ城山,東4kmに横山がある。山腹は羅漢高原と呼ばれる広大な小起伏面。一部に古生層を載す花崗岩よりなり北方の鬼ケ城山腹に続く。春のゼンマイやワラビ,秋のススキが登山者を楽しませる。山頂は橄欖岩・玄武岩および角閃石安山岩からなり,溶岩が盛り上がった円頂丘。整った山容は独立峰の偉観を呈する。北は冠山(1,339m)からはるか西中国山地を遠望でき,南東は佐伯高原の丘陵を眼下にし,海岸に沿う低位山地群を越えて広島湾を展望できる。北麓の生山(なまやま)峠は,廿日市市から島根県津和野に至る津和野街道で津和野藩は廿日市を東上の港とした。中国自然歩道が計画されている。羅漢山や羅漢高原は観光地に恵まれた自然美があり,同名の温泉もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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