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竜頭山
【りゅうずさん】


山県郡の東部,豊平町にある山。標高928.4m。郡内の六名山の1つに数えられる(国郡志書出帳)。「芸藩通志」の都志見(つしみ)村絵図には滝山,同中原村絵図には竜頭山とあり,この山がまたがる2村での呼び名が異なっていた。海見山塊の主峰で,南東に野々志(のぬし)山・城山など標高700~900mの急峻な山々が豊平高原上にそびえ,山裾には見事な山麓緩斜面が発達する。山頂からの眺望が開け,「芸藩通志」には「南は厳島海上,及び伊予の諸島,北は伯耆大山,石見の三瓶山などを見る」とある。かつて山の周囲では砂鉄採取,鈩製鉄が行われ,たたら跡・金屎出土地・鉄穴(かんな)の地名が各所に残る。南東斜面には名馬池月の伝説をもつ落差36mの駒ケ滝がある。その水を集める大原堤は温泉地。昭和53年,この滝を起点に山頂を経て南麓に下る遊歩道とオリエンテーリングコースが設置され,ハイキング等に親しまれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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