100辞書・辞典一括検索

JLogos

17

伊陸
【いかち】


旧国名:周防

由宇(ゆう)川上流に位置し,北は氷室岳山地,南は300m余の山地に囲まれた山間盆地に立地する。地名の由来について「玖珂郡志」には,「承平五年,梅津中将,二頭鹿ヲ追テ,余鏃(あまかね)ニテ射損ジ玉ヘバ,忽鹿怒テ通リケルヲ以,恚鹿路(いかち)ト云」とある。由宇川最上流部に弥生後期終末の大迫遺跡がある。鎌倉期成立の「夫木抄」巻23池の条に「周防守にて下りける時貫之之家歌合,読人しらず,こほりにし氷室の池も冬ながらこちふく風にとけやしぬらむ」がある。この氷室の池は当地のこととされている。
伊賀道郷(中世)】 南北朝期~戦国期に見える郷名。
伊陸村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
伊陸村(近代)】 明治22年~昭和29年の玖珂郡の自治体名。
伊陸(近代)】 昭和29年~現在の柳井市の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7191810