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入水の穴
【いりみずのあな】


「すいこみぐち」ともいう。美祢(みね)市於福下(おふくしも)の入水集落から約200m南方,西秋吉台台麓にあるポノール。JR美祢線於福駅の東約250mに位置し,於福ポリエ東縁にあたる。萩原や花尾山(669.1m)南麓の立石の谷を水源とする小河川は,厚狭(あさ)川左岸のポリエ内を入水に至る。入水の穴の約250m南にも於福洞(あなぐち)があり,これら2つの吸込み穴から氾濫原の水が排水される。入水の穴は石灰岩の狭い割れ目が濾し器の役割をし,塵芥が溜っていて穴の中は見えない。於福洞はかつて観光開発をめざして拡幅が行われた石灰洞だが,現在は放置され,洞口付近の崩壊のため入洞不能。洞内は天井高1~3mで200m以上続き,粘土が堆積して小規模なプールもみられた。梅雨期には排水が間に合わず,入水集落付近まで約7haが冠水する。これ以上の滞水は厚狭川への吸収で防ぐことができるため,国道316号沿いの家屋は約1mの石垣上に立地する。やや白濁した流入水は美祢郡秋芳(しゆうほう)町別府の寺山の穴の洞内を経て,真木(まき)の白水(しらみず)の池の穴へ湧出していることが確認されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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