大島
【おおしま】

長門(ながと)市に属し，仙崎湾の湾口にある島。面積0.4km(^2)。最高点は金華山の115.0m。外海に面する北東岸が海食崖や海食岩柱の発達が顕著で，特に硬い玢岩からなる金華山は90mの断崖をもつ突出した岩峰となり，付近には竜宮，中江洞門などのすぐれた海食景観が展開し，北長門海岸国定公園の一部をなす。北西の青海(おうみ)島との間は，帆止の瀬戸と呼ばれる。「地下上申」では田畠３石２斗余・９反６畝，民家４軒とあり，「注進案」によれば，青海島の通浦に属する島で，２軒・４人が暮すが，この人々は「三隅中村より稼のため入込居候に付，当浦戸籍には入不申候」とある。現在は無人島で，黒松やツバキ，竹に覆われており，周囲の岩場は磯釣りの遊漁者が多く，イシダイ・メバルがよく釣れる。帆止の瀬戸に臨む北西端に灯台がある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7192128