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沖家室島
【おきかむろじま】


大島郡東和町沖家室島に属し,同町沖家室島の佐連の南250mの伊予灘に浮かぶ島。面積0.95km(^2)。周防大島諸島の1島。沖家室大橋で屋代島と結ばれる。西半部は白亜紀の粗粒花崗閃緑岩からなり,標高約100mの丘陵性の地形をなし,東半部は第三紀の両輝石安山岩からなる火山丘がそびえ,最高点は約180m。南西岸は伊予灘に臨み,海食崖が続き,北東岸の狭い海岸沿いの平地や山麓斜面に集落が立地する。島内の中三迫には室町期のものらしい宝塔や五輪塔の一部があるが,集落の形成は江戸初期興居島(愛媛県)の石崎氏の来島,開拓に始まる。元禄4年ケンペルの「江戸参府紀行」に,「碇泊に便で,およそ四十人の人家あり」と述べられており,内海航路上の要地であった。近海には大水無瀬島・小水無瀬島・千貝瀬など好漁場があり,一本釣りや磯釣りに適し,優れた内海の風景資源をもつ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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