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鹿島
【かしま】


阿武(あぶ)郡阿武町奈古に属し,奈古漁港の西約1kmの日本海に浮かぶ男鹿島・女鹿島の総称。奈古湾口にあたり,約150m離れて北側に男鹿島,南側に女鹿島がある。面積は男鹿島0.007km(^2)・女鹿島0.001km(^2)で,最高点は男鹿島31m。地質は白亜紀の関門層群に属する砂岩・礫岩からなり,女鹿島はほとんど岩島だが,男鹿島は樹林に覆われ,クロマツ・オオバグミ・クスドイゲなどの大木がある。周辺は岩礁が広がり,男鹿島の南西側には小さい貝殻片の多い砂浜が形成され,夏はキャンプ場になる。北長門海岸国定公園の一部。「地下上申」には「細川友宰船ニて渡海之節,右男鹿島え塩かゝり被成候節,右之島え御上り一首の歌ニ 皆人か命長門と祈とも世は雁島の浪のうたかた 其時迄ハ雁島とも申たる由に御座候」とあり,細川幽斎の「九州道の記」に記された「かり島」を鹿島にあてている。男鹿島の仮島神社の祭日は旧暦6月17日で,管弦祭・十七夜祭と呼ばれ,鹿島から管弦船の海上御神幸があり,これを迎える御神灯(灯籠)流しが行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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