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州島
【すしま】


徳山市大津島に属し,徳山湾の湾口に位置する島。面積0.105km(^2)。無人島。灯台のある岩島との間の1.5kmの狭い水道を徳山湾内に出入りするほとんどの船舶が航行する。最高点は86mで,周囲は海食崖をなす岩浜ばかりだが,内湾側の北岸にわずか砂浜が見られる。大津島南部の馬島の南端には水場鼻の砂州が延び,州島が陸繋島化されようとしているが,なお約100mの距離の水道を残している。島名は,州によって陸繋化されようとしている大津島側からの地形的景観によるものと思われる。地下上申絵図では小糘と見え,東方の湾口東の糘島(粭島)と相対し,「伊能忠敬測量日記」文化3年4月24日条に,「大粭島岩島小粭島〈又木鳥越〉を測小粭島大津島の属なり」とある。幕末の長州戦争の時,徳山藩は州島の山頂に砲台を設置したが,その遺跡の一部が残るといわれる。明治22年の二十万分一図,同38年「県風土誌」に洲島と見え,現称は明治期以降のものである。島の周辺は好漁場で,シーズンには釣り客が多く訪れる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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