100辞書・辞典一括検索

JLogos

17

長浜
【ながはま】


萩市の北東部,大井川河口一帯の砂浜海岸。長さ約1,200m。「長門金匱」に,「堀内より浜崎までは松原にて阿武の松原と云て日本名所記に知れさる処なり依てこの松原を同郡大井村へ御移させなされ此地を小萩と云」とある。また,「注進案」には「萩城より三里はかり北方海辺にして眺望無双の地なり」と記され,「はかなしや心つくしに年を経ていつともしらぬ阿武松原」など多くの歌が詠まれている。砂州の内側には埋積作用による三角州平野が形成され,そこを流れる大井川の河口は,かつては現在の湊漁港付近に位置していたが,現在では砂州の中央部分につくられた人工の放水路を流れている。この地方では古くから漁業が行われ,イワシ引網漁は鎌倉期から現在まで続けられてきた。江戸期には,長浜海岸の両端に位置した大井浦と大井湊との間で漁区の紛争が生じたといわれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7193881