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波雁ケ浜
【はかりがはま】


宇部市東岐波の海岸。地名は背後の波雁山に対応して命名された。波雁山は,かつて計山と書かれたが,一説には近くの水落に倉があり,年貢を納める時に計山で計測していたことに由来するといわれる(宇部市史)。沖積世初期の海進によりこの付近一帯に溺れ谷が形成され,やがて湾央砂州の成長によって内側にラグーンを生じ,そこへの埋積作用で沖積地を形成した。一方,砂州上には標高10m前後・幅約200mの浜堤が数列発達した。内陸側の第2群の中須砂堆からは古墳時代の師楽遺跡,さらに内側に形成された花園の旧浜堤の東端からは縄文時代の遺跡が発見されている。海側の砂堤上には松林があり,その一角に古尾八幡宮がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7194074