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姫島
【ひめしま】


阿武(あぶ)郡阿武町宇田に属し,宇田郷漁港の西2kmの日本海に浮かぶ島。面積0.07km(^2)。大小2つの島からなり,最高点は91.6m。全島白亜紀の黒雲母花崗岩からなり,主として常緑広葉樹の自然林に覆われ,特にハマヒサカキやハマビワなどの暖地性植物は日本海沿岸ではその北限に近いものも多く,昭和56年県天然記念物となった。「地下上申」は,「往古より厳島大明神ヲ祭ル,此神姫神之由ニて姫島と申候事」と由来を述べ,御立山の1つに姫島山をあげている。「注進案」は,「木立人家無御座,島廻りに船繋り無御座候事」と記し,さらに「姫島くり 但姫島の西の方五丁程瀬ばへ出,大小ともに船通路相成不申候」と岩礁の分布状態を説明している。島の周辺は好漁場で,厳島神社は小島の北側にあって,毎年夏豊漁祈願の十七夜祭が行われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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