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豊関
【ほうかん】


県西部,豊浦郡(豊北(ほうほく)町・豊田町・豊浦町・菊川町)と下関市とを合わせた広域名称。これら1市4町は,県の広域市町村圏域下関地区に相当する。昭和60年10月現在,総面積約718.7km(^2)(全県の約11.8%),人口約32.4万人(同約20.3%)。地形的には中・小起伏山地が総面積の約53%で,丘陵を加えると,山地性の地域が8割を超す。平野は西市・田部両盆地や,下関~小月の海岸低地以外はきわめて貧弱である。響灘に面した北浦海岸はリアス式が卓越するが,入江の部分に小規模な低地と砂丘地形が形成され,背後に海岸段丘面の断続的分布を示す。大陸に近い位置にあり,沿岸低地や台地・内陸一帯に先史時代からの遺跡も多く分布し,弥生時代には,いち早く稲作文化が当地方に伝わったと考えられる。水産業も,響灘の好漁場に恵まれていることから,古代以降盛んに行われてきた。現在でも,内陸の豊田・菊川両町で水田中心の農業,沿岸の豊北・豊浦両町で農・水産業が中心産業として営まれている。近年,当地方の中心をなす下関市は,北九州の大都市の影響を受けやすく,当地方も全体的に北九州圏への農水産物や労働力の供給地として特色づけられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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