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井内
【いうち】


旧国名:阿波

吉野川中流右岸,四国山地腕山の北麓斜面に位置する。地内中央を井内谷川が北流し,吉野川に合流する。地名は,井内谷川に由来する。当地は古くは山間の牧場で,貞観2年まで美馬郡に属したが,同郡名はこの牧場で産する美馬の井内駒に由来するという(井内谷村誌)。井内谷川の西,西井内谷の標高790mの地にある八ツ石城は新田義治の築城といわれ,新田神社が存在し,新田説話が残るなど新田氏との関係が深い。戦国期には,田井荘に属していたようで,「地福寺旧記」永禄11年条には「田井庄井内郷四ケ寺と御座候」とある(池田町史)。また戦国期末長宗我部元親の下で活躍した馬路城主大西上野介が,元親と不和となり退隠したのは当地であったという(同前)。
井内谷(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
井内谷村(近代)】 明治22年~昭和34年の三好郡の自治体名。
井内(近代)】 昭和34年~現在の井川町の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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