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石原丸
【いしはらまる】


那賀郡木頭(きとう)村南部にある山。湯桶丸から北西へ2km延び,そこから90゜北東へ枝分かれした稜線上に位置する。標高1,017.5m。南川本谷と支流の大谷とに挟まれてそびえる。那賀川本流の栩谷・平野辺りから南川の奥に目立つ山である。昭和36年の「木頭村誌」にも山名はなく,昭和40年代の地形図に初めて山名が記載された。古くは地元の人たちは大谷山と谷の名で呼んでいた。村内折宇の小字にも大谷山という名はある。石原丸の囲辺はまだ森林利用率が50%に達せず,天然林も多く残っているが,西の南川本流も東の大谷もともに林道が延長されたので,パルプ原料としてブナ原生林が伐採されている。南宇に八王寺神社(素神社)があり,南川の大谷山を所有した人が関東の八王寺から勧請して大谷に祀った。のち,南宇に遷座し,大正初年に吉野神社に合祀し,さらに昭和31年に元の村へ遷座した。たびたび遷すのは,この神が気が荒くてよくたたるからだという。地質は四万十帯に属する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195160