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大毛山
【おおけやま】


鳴門市土佐泊浦にある山。鳴門海峡の西に位置する大毛島北部にある。標高149.4m。「阿波志」に,「大毛山,旧扇山となす。土佐泊にあり,矮松楚々として鳴門を俯瞰す。放牧の所となす」とあり,島の北半部が放牧場とされていた。寛永6年に15匹の馬が放牧された。また水陸両用馬を得るために海に生息するアシカとの混血馬を作ろうとしたという伝説もある(鳴門市史)。一時数十頭にも及んだが,明治2年に廃止された。代々西条家が馬の管理にあたった。また大毛山は藩主の狩猟地として島の北部は御留山になっており,この取締役人も西条家が兼ねていた。現在,大毛島は淡路島と大鳴門橋,鳴門本土と小鳴門橋,島田島と堀越橋によって結ばれており,車で往来できる。大毛山の東南山麓に国天然記念物の根上り松がある。地質は和泉層群の砂岩がち互層からなる。植物は,ウバメガシ・クロマツが主体で,マサキ・ヒサカキ・ネズミモチ・ツワブキ・イヨカズラなどが繁茂する。登山道は有料道路の途中から山頂北東に延びる尾根のコースをとる。瀬戸内海国立公園に属す。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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