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国見山
【くにみやま】


三好郡西祖谷山(にしいややま)村北西部にある山。標高1,409.0m。祖谷川と吉野川に挟まれ,祖谷山系から孤立してそびえ,東の中津山と対し,西の麓の吉野川に面した水際は大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)の奇岩を生み出し,東は祖谷渓との間に岩壁を見せている。頂上の国見神社は南の登山口にある西祖谷山村後山の四所神社の飛地境内社である。頂上からの眺望がきき,剣山地はもちろん,讃岐山脈,伊予土佐の山々,瀬戸内海,それに遠く中国山脈まで眺められる。国見山という山名もこんなところに由来するといわれている。剣山国定公園の西端で,ヒノキの植林が多く,ブナの原生林も残されている。頂部一帯にはミヤコザサが一面に覆われている。地質は三波川帯に属し,変成岩(結晶片岩)からなる。登山コースとして一般的なのは,国鉄土讃本線大歩危駅または一宇から尾井ノ内峠まで車で入り,尾根伝いに行くルートで,頂上まで,約1時間半かかる。少し長いが北の祖谷口橋からも登れる。近くには,かずら橋・大歩危・小歩危・祖谷渓谷などの観光地も多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7195907