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杉生山
【すぎうやま】


高ノ瀬峡を挟んで石立山と対峙し,那賀郡木頭(きとう)村の西部にある山。標高1,266.2m。木頭村の平集落の北東に位置する。ジロウギュウから東方へ延び,木沢・木頭の村境をなす山稜からさらに,南へ櫛の歯のように平行して派生する最初の山稜の先端に当たる。高ノ瀬峡の東側の山で,この谷の木材は明治30年にほとんど伐採された。当時,高ノ瀬の谷だけで21か所の小屋があり,230人の労働者が働いていた(木頭村誌)。現在,頂上まで杉の人工林である。山頂の北側から新九郎山,ジロウギュウにかけてブナの原生林が残っている。杉生山は原生林の最下限となっている。地質は秩父帯に属している。登山道は高ノ瀬谷の入口の平集落から植林用の道を登る。平集落は祖谷の平氏が中世末に移住して開拓した集落と言い伝える。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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