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勢見山
【せいみやま】


眉山の一部をなし,徳島市西二軒屋町の市街地西側にある山。標高109.4m。山中に忌部神社・金比羅神社がある。北の麓に観音寺があり,山号を勢見山と称している。山名の由来は源義経が小松島に上陸し軍勢を接見した地の意からとされている。もとの勢見山は徳島市勝占町の勝占神社のある鉢伏山をいった。天正年間に,勝占神社境内にあった金比羅神社を城下の二軒屋に遷宮し,城下の鎮守とした折に,由緒のある勢見山の山名もともに移し,本来の勢見山は山の形から鉢伏山と改称したといい伝えられる。鉢伏山は金比羅神社の南5km弱の地点にある。金比羅神社は海の神として信仰され,石の大灯籠は高さ9mあり,阿波藍の商人たちの寄進である。寛政3年に建立された大鳥居には,長さ6m,重さ400kgの注連縄が張られており,毎年掛け代えられる。中腹の忌部神社は古代阿波に木綿・麻・織布などを伝えた忌部一族の氏神で,天日鷲命を祀る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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