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西熊山
【にしくまやま】


三嶺の西方約2km,高知県との県境上にある山。三好郡東祖谷山(ひがしいややま)村と高知県物部村の境をなす。標高1,815.9m。県下第7位の高峰である。頂上はなだらかで,一面ササに覆われている。三嶺から天狗塚の稜線上に位置するが,縦走ルートが北面の山腹を巻いているため,ほとんど頂上を通過する登山者はいない。山名の由来は,南側の高知県の峡谷(物部川の支流)を西熊峡谷・東熊峡谷と称していることによる。山頂の西方約1kmの鞍部の北側にお亀岩というキャンプ場・水場がある。付近の高知県側に高知県営ヒュッテがある。さらに半キロ西寄りに躄(いざり)峠(1,780m)もある。躄山とも記され,祖谷と高知県の物部を結ぶ交通路の1つであった。第2次大戦前の文献には西熊山の名は見当たらない。登山道は東祖谷山村の久保から急坂を登るルートと,三嶺からの縦走路が一般的である。ともに祖谷川の集落から約3時間の行程である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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