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八早山
【はっそうやま】


那賀郡木頭(きとう)村の北東寄りにある山。権田山から南に派生する山稜上に位置する。標高1,224.8m。当山からさらに東へ山稜をたどると大森山に至る。八早山から大森山にかけて約6kmに及ぶ山稜は高度差約130mで,平地なみである。この間に見事な針葉樹の人工林があり,一帯60haは木頭村が集落の共有林を買い取り,昭和8~9年にスギ7割,ヒノキ3割の比率で12万本の植樹を行ったところ。登山道は村内栩谷(とちだに)の中内集落からが一般的で,中内から蝉谷へ抜ける冬越に向かって東へ登り,冬越から稜線を南下する。所要時間は約2時間。他に東の蝉谷から大森山~八早山の縦走路をたどるルート,和無田(わんだ)から大森山を経由するルートもある。蝉谷の名の起こりは,平家の残党が北から平家平まで逃げてきたとき,蝉の鳴く地まで行けば麦が作れると聞いて,この谷を下り,蝉の鳴く地に住みついたといわれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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