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夫婦池
【ふうふいけ】


「みょうといけ」とも呼ぶ。美馬郡一宇村の南端,三好郡東祖谷山(ひがしいややま)村との境界付近にある大小2つの池の呼称。東側を雄池(おんいけ)といい,沼沢状で長径約120m。道路を隔てた西側の雌池(めんいけ)は小さいが深く,昔は大蛇がいたという伝説がある。北の御荷鉾(みかぶ)統と南の古生界との境界付近にある。大規模な地滑りの結果形成されたくぼ地に水がたまったものと考えられる。塔ノ丸(とうのまる)と丸笹山の間の標高1,450m内外の稜線付近にあり,高原状を呈する。ミズナラやブナの群落があり,一帯は県民の森に指定された。以前は北麓の葛籠(つづろう)から標高差800mを登ったところにある休憩地であった。昭和30年代の末,剣山観光道路が開通し,雄池のほとりに国民宿舎剣山荘や林業資料館が建設された。近くから剣山などの展望がきき,手軽に高原情緒を楽しめる場所である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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