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丸笹山
【まるささやま】


三好郡東祖谷山(ひがしいややま)村,美馬郡木屋平(こやだいら)村・一宇村の境にある山。剣山の北方2.5kmの地点に位置する。標高1,711.6m。山容は整った丸みを帯び,特に西島神社からの眺望が親しまれている。幕末の「灯下録」に「丸笹が池あり。峰嶺四方よりかこみあひて池となる」とあるのは夫婦池のことである。明治13年の「阿波国地誌略」では丸篠山,大正9年の「一宇村誌」は丸笹山としている。「美馬郡郷土誌」(大正4年刊)でも丸篠山としており,大正期まで丸笹山・丸篠(まるしの)山と併用していた。剣山国定公園に含まれるが,昭和42年に丸笹山を含む国有林108.90ha,県有林7.43haなどが県民の森に指定された。小鳥の巣箱・樹名の標示などが行われている。昭和44年には,丸笹山西中腹の夫婦池に建築面積285.34m(^2),2階建の資料館が建築された。動物約1,400点,植物約300点,鉱物約50点,その他道具類など120点が展示されている。並んで国民宿舎剣山荘がある。売店・キャンプ地もある。県民の森とブナを中心にミズナラ・ダケモミの純林があり,広葉樹が多いので小鳥も多い。春にはウグイス・シジュウカラ・ミソサザイ・オオルリ・キビタキ,夏にはホトトギス・ツツドリ・コマドリ・アオバト・トラツグミ・アオゲラなどがいる。頂上付近は山名のごとく,一面にササに覆われている。登山道は夫婦池からプロムナード道がつけられ,所要時間は約1時間。赤帽子山からの縦走路があり,木屋平村大森池のキャンプ地からは約3時間かかる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7197374