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弥谷山
【いやだにやま】


仲多度郡多度津町と三豊郡三野(みの)町との境界にある山。標高382m。花崗岩を基盤として凝灰岩や集塊岩,讃岐岩質安山岩がのり,全山松が茂る。三野町に属する南の山腹に,四国霊場八十八か所第71番札所の弥谷寺がある。奈良期,行基の創建と伝え,寺名は,僧空海(弘法大師)が幼少のころ来山して修行した折,空中から5本の宝剣が降ったこと,また谷が多いことから剣五山弥谷寺としたと伝える。山名もここに由来する。山門まで自動車道が通じるが,頂上までは徒歩で1時間かかる。山門の下に名物ところてん俳句茶屋があり,そこから100数十段の石段を登ると,鬱蒼とした森林に覆われた,凝灰岩や集塊岩の崖に彫刻した仏像が並ぶ。境内には丸亀藩主京極氏や,中世に西讃を支配した香川氏一族の墓があり,南と北の山道から参詣道が通じる。峰続きで北東には香川氏が城を構えた,天霧山がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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