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美しの原
【うつくしのはら】


四方指(しほうざし)ともいい,古くは,場広(ばびろ)とも五神丸(ごぜまる)とも呼ばれた。小豆(しようど)島のほぼ中央部,小豆(しようず)郡土庄(とのしよう)町・池田町・内海(うちのみ)町の3町にまたがる高原。標高777mの狭義の四方指(別名御前ケ丸(ごせがまる)岳)を最高峰とする。映画「二十四の瞳」以来の観光地化に伴って名づけられた新しい地名。傾斜30°以上の斜面が多い小豆島においては,20°未満の緩やかな傾斜地で,島としては珍しい地形。ニホンザルの群生地で知られる銚子渓から,昭和34年竣工した小豆島スカイラインを東へ4.3kmほどの急な坂道を登りきったあたり一帯で,東には景勝地寒霞渓が続く。溶岩の分布状態から,この地域には噴火口があったと考えられ,付近一帯には,大きな安山岩が散在し,最大直径2mにも達するパン皮火山弾を含む地層も露出している。クロマツが群落をなし,県獣に指定されているホンシュウシカのおもな生息地であるほか,県鳥のホトトギスをはじめとする山地性鳥類も多い。昭和34年に県が建設した展望台(大観望・大観峰)からは,讃岐・鳴門・淡路島・山陽地方などの展望が開ける。同35年,小豆島ユースホステルが建設された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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