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大高見峰
【おおたかみみね】


地元では「たかんぼさん」と呼び,古くは鷹見坊,あるいは高見坊とも称した。綾歌郡綾上町・同綾南(りようなん)町・同綾歌町・仲多度郡満濃町の境界に位置する山。標高504m。南方の峰は小高見峰といい標高457m。別称鷹見坊は,当峰に鎮座した里神の名といわれる。「玉藻集」には,大高坊山・小高坊山などの山名が見える。近くに中世羽床氏の居城であった羽床城山がある。基部は閃雲花崗岩で,標高400~460mに凝灰岩類をのせ,その上に古銅輝石安山岩がのる。山頂部は急傾斜の円錐形をなす。風化土壌でさらに覆われ,植物がよく繁茂する。当山には,多くの口承・伝説があり,山の所在について,「たかんぼさん」(大高見峰)と南東方の綾上町内にある高鉢山は,もとは夫婦の山で,ある時夫婦げんかをして「たかんぼさん」が,高鉢山と引っぱりあいをして負けてしまった。そのため「たかんぼさん」が高鉢山へ少々引き寄せられた位置にあるという。また,頭頂部が傾いているのはその時からという。また,おじゃも(化け物)による山の起源伝承もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198027