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大谷池
【おおたにいけ】


綾歌郡綾南(りようなん)町の昭和にある池。堤高14.8m,堤長265m,満水面積8.8ha,貯水量54万4,600m(^3),受益面積45ha。大谷池沿革碑によると池の創築は天文年間で,現在の中堤を堤防として新築したという。当時は,今の半分で,現在の規模に増築されたのは,承応3年の大旱魃がきっかけで藩主松平頼重の手当を受けて完成したという。当池の受益地である綾南町畑田,千疋は「月夜に焼ける」といわれるほど水と縁のないところであった。畑田の地名も,水田のない畑ばかりのところからきているといわれる。元禄14年,千疋から畑田に通じる用水路を新設し,水田が開かれたといわれる。築造以来,この池は,地震による被害を3度も受けている。宝永4年,寛政元年,そして昭和21年であり,その都度修築しており,特に昭和21年の際には,工事費229万8,000円を要したと碑文にある。現在は,香川用水の受水を受ける地域が組合を脱退した関係上,灌漑面積も70町歩と減少している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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