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大平山
【おおひらやま】


綾歌郡国分寺町と坂出(さかいで)市との境界にある山で,五色台の一部を構成する。標高479m。頂上をほぼ南北方向に走る分水嶺が,国分寺町北部と坂出市との境界となる。讃岐岩質安山岩からなる。頂上から北北東約250mの地点に,高松市・坂出市・国分寺町の境界があり,一辺50cm,高さ85cmの三角柱の三郡の境界石が立つ。この境界石は宝永7年笠居村亀水(たるみ)(現高松市亀水町)と阿野(あや)郡北松山(現坂出市)の両村民の間に,村林と共有林についての境界争いがあり,亀水の人々の庄屋への訴えから,両郡の大庄屋や藩の役人が実地に測量して絵地図を作り,境界を明らかにした時のものという。この位置が現在の高松市亀水町・坂出市青海町・綾歌郡国分寺町の境界となっている。頂上東の分水嶺に,県道鴨川停車場五色台線が通る。この嶺を那是(なぜ)が峰といい,伝説によれば,長寛2年崇徳上皇が亡くなって根香寺に葬ろうとしたところ,寺側に拒まれて送り返すことになった。そのとき棺の中から「なぜかえす」と声がし,以来この峰を那是が峰と呼ぶようになったという。五色台の中でも標高が高い当山頂近くには,四国電力中継所・電電公社白峰無線中継所・第5管区海上保安本部五色台中継所等の塔が林立している。頂上部を南東方向に少し下ると急斜面となる。標高350~100mまでの緩斜面地域は,昭和37年大平山パイロットファームとして約38haが開墾され,温州ミカンが栽培されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198057