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笠ケ峰
【かさがみね】


大川郡大川町の南東端に位置し,白鳥町との境界をなす山。標高560m。西に日下峠があり,南麓には湊川上流の五名ダム,北麓には与田川源流部を配する。西方の女体山・檀特山に続く矢筈山塊東縁の花崗岩からなる山地で,与田川流域の大川郡大内(おおち)町側から望む山容が笠を伏せた形に似ることからの山名と思われる。西の日下峠を北に下ったところに県営大川ダムが構築され,ダムを下れば津田川に通じる。日下峠付近の中腹には石神と呼ばれる祠が岩の中につくられ,秋祭りには五名地区の信者が山道を切り開き,参拝する風習が残る。峠には地蔵が祀られ,かつては毎年8月23日に付近の住民が集まって盆踊り大会が催されていたが,第2次大戦後間もなく堂が焼け,今はわずかに石仏地蔵のみが見られる。峠道は徳島県川島町に通じる主要地方道津田川島線で,今は人通りも極めて少ない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198138