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伽藍山
【がらんやま】


綾歌郡国分寺町と高松市との境界にある山。標高216m。花崗岩を基盤とし,上部は輝石安山岩からなる。山名は,昔,名のある寺があったからと伝え,山上からは鎌倉期の焼けた布目瓦が出土している。そこには二重の堂があり,天文12年4月兵火に遭って焼失したという。山容はかなり険しく,古くから修験道の道場として知られ,山そのものが,霊場の1つと考えられていた。山頂には大正14年頃,地元の有志,先達によって石槌山大権現の分霊が祀られ,伊予に参る代わりにここで加護をいただくという。第2次大戦中には一時信仰がすたれたが,戦後は再興が図られ,再び信者を集めている。毎年1月と8月9~10日には修法が行われ,当日は山頂から分霊を中腹の護摩場に下ろし,護摩をたき読経が続けられる。近在から多くの信者が集まりにぎやかさの中にも厳かな行事が営まれる。また,山の西側には行基が開いたといわれる天台宗万灯寺がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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