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高仙山
【こうせんざん】


木田郡三木町の南部,大字の鹿庭と奥山とにまたがる山。標高627m。花崗閃緑岩からなり,山頂には,狭いが浸食平坦面がのる。讃岐山脈の前山丘陵をなし,東麓の広野地区を流れる吉野川支流の曽江谷川,西麓の津柳・堂ケ平地区を流れる香東川の支流,北麓の花折・打木地区を流れ,三木町の平野部を潤す新川とを分かつ分水嶺でもあり,広野・津柳・堂ケ平地区を三木町主要部と別な生活圏に分けていた。高仙寺跡は当山の東の位置にあり,天正10年長宗我部氏が山脈を越えて十河氏を討ちに向かうとき,高仙寺が十河氏を助けると聞き,1支隊を遣わせ,火を放って全滅させたという。また山上には,高龗神を祭神とする高仙神社があり,神山・井戸地区の雨乞の山でもある。西麓の津柳には伊弉冊命を祭神とする熊野神社があるが,ここには,高さが45m,樹齢は約600年を超えるとされる2本の杉のほか千両樫があり,また東洋一ともいわれる2本のモロダ(ネズ)がある。北麓の花折には弘法大師の足跡といわれるくぼみのある岩や,弘法大師に椿の花を手折って差し出そうとして木から落ち,亡くなった姫の話などが伝わる。この地はシイタケ・タケノコ・クリの産も多く,また史跡などを求めてハイキングの適地として知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198480