100辞書・辞典一括検索

JLogos

7

高鉢山
【たかはちやま】


綾歌郡綾上町西分にある山。標高512m。山名は山容が鉢を伏せた形に似ることにちなむ。峰高く大空にそびえ,遠く四方八方から望むことができ,山形が八の字形の高い山ということから高八山とも書く。頂に祠があり竜王神を祀る。竜王神はよく雲を起こし,雨を降らせることから農民を利するといわれ,古くから住民にあがめられてきた。また,頂上には,航空保安庁の航空灯台が昭和16年に建設された。第2次大戦後も進駐軍が管理して航空飛行の安全に寄与してきたが,昭和46年その役割を終えた。当山は,その山名の通り円錐形をなしており,眺める方角によって形状がやや異なるものの,悠然たる山容を示す。その基部は花崗岩であるが,その浸食面の上,海抜400mに凝灰岩類,440m以上に讃岐岩質安山岩をのせ,県下唯一の風穴が所在する。全山,植物がよく繁茂して森林地帯となっており,特に,一の鳥居から頂上に至る間には1,000余本の桜樹があり,花見時の景観に優れる。当山は県の東西のほぼ中央に位置し,讃岐支脈の高所に位置しており,頂上からの眺望は県下有数といわれる。高松・屋島・八栗・丸亀城および讃岐平野のたたずまいが一望され,また,遠く瀬戸内海が望める。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7198969