橘池
【たちばないけ】

綾歌郡国分寺町南西部に位置する麓池である。池は南にある火の山（247m）の北麓を利用して，西の鷲ノ山（322m）と北東にある兎子(うさんこ)山の間に東西方向の本堤（287m）を築き，東は兎子山と火の山の間に副堤（87m）を築く。堤高9.3m，最大有効水深5.5m，満水面積16ha，貯水量55万5,900m(^3)，受益面積82haで，灌漑地域は，池北部に広がる新名地域である。国分寺町にとっては，町の北西部に位置する関の池と並ぶ二大溜池で，町の中央に広がる水田の重要な水源池としての役割を果たしている。余水は，池の北東部から流出して本津川に流入する。昭和31年には，老朽溜池対策事業として，本堤の改修事業に着工し，昭和32年に竣工した。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7199023