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檀特山
【だんとくさん】


大川郡大川町と白鳥町にまたがる山。標高631m。北に津田川,南に与田川の水系が発達する。やや急傾斜の山容をもつ,花崗岩の山地で,女体山とともに矢筈山塊の中心をなす。檀特山とはもともと北インドのガンダーラ地方にあったとされる山で,釈迦が若い頃修行をした山と伝えられ仏道修行の場という意に解されている。当山も本来山岳仏教の場として,近隣の住民と深くかかわってきたと思われる。山頂には今も清滝大権現を祀った祠があり,大川町南川大樅地区の住民が毎年秋に大祭を行う。また旱魃の時には雨乞の儀式がなされ,白鳥町立名地区の住民もかつては数多く参加したという。中腹には,かつての雨滝城(津田町)に飲料水を送ったと伝える水口があり,梅林跡・窯跡などの史跡も多い。山麓には大北のクワ,師走谷の大ナラなど県天然記念物もあり,大川町では,当山を含む南川地区一帯をレクリエーション地区とし,自然休養林事業の推進を図っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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