100辞書・辞典一括検索

JLogos

8

中蓮寺峰
【ちゅうれんじほう】


三豊郡財田町と徳島県池田町との境にある山。標高756m。讃岐山脈中に位置し三豊郡内では,雲辺寺山・若狭峰に次ぐ。中生代白亜紀和泉層群の砂岩・頁岩の互層からなる。山名は,かつて山頂に中蓮寺という寺院があったことに由来する(財田町誌)。中蓮寺は四国霊場八十八か所第66番札所雲辺寺の末寺で,雲辺寺住職の隠居寺として,かなりの規模をもったが,16世紀後半長宗我部氏によって焼き打ちされたといわれ(財田町誌),礎石と思われる石が残っている。山頂の岩の上に祠が祀られ,昭和初期頃まで,よく雨乞が行われた。またこの峰には,昔から金鶏が住むと伝え,早朝にその鳴き声を聞くと幸福になるとの伝承がある(財田のむかしばなし)。山麓一帯の豊かな森林資源開発のため,国道32号に結ぶ林道工事が進む。昭和49年に完成した香川用水の導水トンネルは峰の西麓を通っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199092