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洞雲山
【どううんざん】


小豆(しようず)郡内海(うちのみ)町坂手の東部にある山。標高355m。ほとんどが集塊岩などの火山性岩石からなり,断崖絶壁の奇形をなす所が多い。山腹には小豆(しようど)島八十八か所第1番札所洞雲山があり,その周辺1万6,500m(^2)は霊域となっている。中世にはここに仙霊寺という伽藍があったが,星ケ城攻防戦の際,焼失した。その後大師堂などが建立されたが,しばしば火災に見舞われ,大正13年再建されて現在に至る。巨大な岩の崖を背に大師堂・礼堂のほか,幅6m,深さ13mの洞窟の中に毘沙門堂がある。山名の起こりは明らかではないが,この洞窟前で行われる護摩修法の際に漂う煙の様子から名づけられたか。寺の裏山の頂には石祠があり行場となっている。この付近からの眺望はすばらしく,星ケ城山・寒霞渓などの小豆島の山脈や内海湾・田浦半島から,遠く四国本土までを一望できる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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