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女体山
【にょたいさん】


五剣山(八栗山)の西に位置し,木田郡庵治(あじ)町と牟礼(むれ)町の境界をなす山。標高260m。源氏ケ峰・五剣山と北西方向に連なる尾根線の西側に位置し,五剣山から尾根伝いに小道が通じる。山頂には,明治6年に近くの湯谷・丸山集落の人々によって造られた石の祠があり,女体神社と称される。大川郡長尾町の女体山と同じく水神を祀り,旱魃時には修験者が山に登り,大護摩をたいて雨乞をした。昔から岩岳とも呼ばれたほど石の多い山で,石のダイヤとも称される上質の庵治石は大部分この山から産する。細目と呼ばれる最高級の庵治石はその光沢と,堅牢さから高価であるため,採掘条件の悪化にもかかわらず需要は多く,採掘による山容の変貌がいっそう進む。久通の大丁場を中心に40以上の丁場(採石場)があり,付近に石屋町を形成する。かつては山名のように優美な山容であったが,現在,山頂は半分削り取られ,山麓も岩肌の露出した形になっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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