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ビク山
【びくやま】


山の形から「たいこやま」とも呼ぶ。大川郡引田町相生地区にある山。標高456m。山頂には石仏があり,この石仏を土地の人々は「びくさん」と呼んでいる。二重の台石の上に蓮花の台座,その上に観音坐像がある。また,台石の右側には「覚了宥,天明四辰天」,左側には「如大法子,十一月吉日」と書かれている。石仏から3m離れた左前には,大きな手洗鉢が置かれているが,おそらく雨水を受けるためのものであろう。「びくさん」の成立にかかわる伝説として,向い路(海を隔てた兵庫県)からの出稼ぎ者が病死し,故郷のよく見えるこの地に埋めたとするもの,向い路の巡礼者が四国巡礼の途中,この地で亡くなり現在地に埋めたとするものがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7199550