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横峰山
【よこみねさん】


三豊郡詫間町香田の南にある山。標高274m。七宝山系の1つで花崗岩からなる。東に横峰峠を挟んで妙見山があり,横峰峠を越えると仁尾町に入り,家の浦に至る。当山から北西方向に稜線が約800m走り,当山・東山(香田山ともいう。256m)・西山(242.9m)と3つの峰が並ぶ。山名は,稜線が横に延びる地形によるか。稜線の北側には,当山から楠杭(くすくい)山・竜権山・竜王下(天神山ともいう)が,西山から恵美(えび)越えの稜線が下り,香田の集落を囲む。西山から西方に恵美山が延び,詫間町大浜の船越と名部戸の境界をなす。当山の南西には前山(222m)が延び,名部戸と家の浦の境界をなす。これらの山々が1つの山塊をなし,荘内半島の胴体部を形成する。香田・船越は北の詫間湾に面し,名部戸・家の浦は燧(ひうち)灘に面す。同山塊は崩壊しやすい花崗岩からなるため浸食が激しく,谷が発達し,北斜面に,ししが谷・ツゲ谷などがある。近年,これらの谷に土石流が発生,そのため砂防堤が築かれている。当山の北麓にある香田に,昭和18年,海軍航空隊水上基地がつくられ,現在,跡地を化学工場と国立工業高等専門学校が利用している。南麓の家の浦には古刹円明院があり,康正元年奉納の懸仏が保存され,ビルマ戦線の戦没者を祀る仏舎利塔が所在。名部戸の前山には菅原道真を祀る名部戸天満宮があり,本県最古の算額があることで知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7200027