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竜王山
【りゅうおうさん】


木田郡庵治(あじ)町東部にある山。標高239m。各地に同名の山は多いが,ここでも竜神さんと愛称され,昔は雨乞をした地。山頂には八大竜王を祀る。昭和40年代に同山には県営パイロット事業によるミカン園64haが開かれ,道路や用水が山頂付近まで通じる。当山の大部分がミカン園で,頂上部だけに樹木が残るので,その山容から他の山との見わけがつく。山が浅く,大きな川のない庵治町は長年干害に悩まされてきた。かつては雨乞のため修験者が山に登り,夜間は大護摩がたかれ,村人は大火を眺めて雨を待ちこがれた。町内最高峰の当山からは高島が眼下に見下ろせ,高島の対岸が海女の玉取り伝説の舞台となった篠尾の太鼓の鼻である。また,海女所(あまんじよ)は当山の東麓が海に沈むところにあり,その先の高島との間の深みに竜がすむ,という言い伝えがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7200062