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大谷池
【おおたにいけ】


大谷川の上流の伊予市上三谷(かみみたに)・原にある池。大谷川は扇状地を流れる天井川で砂礫を流出するため,下流の川底が高くなり,平常は水量がたいへん少ない。用水は上・下三谷の灌漑を主とし余水は横田に送る慣例となっている。このため上流に大谷池を築造し調整する必要があった。大正12年,南伊予村長,武智惣五郎が発起し,同13年に南伊予村ほか3か村(郡中村・松前(まさき)町・北伊予村)耕地整理組合を設立。昭和6年工事を県営に移し,同7年第1期工事を始めた。同8年の第2期築堤工事は難工事で,同20年に14年の歳月を経て完成した。堤高38m,貯水量180万m(^3),灌漑面積570ha,水害防止受益面積800ha。武智惣五郎の頌徳碑が昭和23年に南伊予村ほか3か町村耕地整理組合によって建てられた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7200618