烏殿
【からすでん】

東宇和郡宇和町にある山。標高588.5ｍ。宇和盆地中央部よりやや東寄りに南北に連なる丘陵地帯の主峰。西麓の宇和盆地を肱(ひじ)川の上流，宇和川が，東麓の田之筋低地を同支流の岩瀬川がいずれも南流する。山頂からは宇和盆地全域が望め，南部には西園寺氏の本拠松葉城跡（400ｍ），その南部山麓の宇和川沿いには宇和盆地の主邑卯之町(うのまち)がある。田之筋層と呼ばれる秩父古生層からなる山地一帯はマツ・スギ・ヒノキの森林となっているが，北東山麓の坂戸には弥生遺跡や古墳群がある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7200947