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木地川
【きじがわ】


越智(おち)郡玉川町中央部を南流する川。今治市を流れる蒼社(そうじや)川の最上流部に当たり,水源は東三方ケ森の北麓海抜850m付近である。楢原山の東麓を流れ,木地集落から鈍川渓谷を通り,鈍川温泉から玉川を経て鮎川里で蒼社川に合流する。流路は約7.5kmで急流である。近世は今治藩領で,歴代藩主によりたびたび猪狩りや鳥追い等が行われており,鈍川温泉も明治4年に,今治藩知事久松定法により開発されている。木地付近では明治30年頃より植林が進められ,昭和2年に林道が開通,明治初期から昭和30年頃までは,林業や製炭が盛んであった。木地は現在では廃村となっている。鈍川温泉は第2次大戦後急速に近代化され,温泉旅館が並んでいるが,上流約3kmの下木地に未利用であるが鉱泉があって自噴がみられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7201065