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御在所山
【ございしょやま】


北宇和郡日吉村と広見町,東宇和郡の城川町にまたがる山。標高908m。山の南側を仏像・糸川構造線が走り,付近の地質は秩父古生層の砂岩および粘板岩よりなる。山頂付近にはチャートと石灰岩が露出しており,チャートの中にはマンガン鉱床がある。昭和30年代には北斜面の城川側,南斜面の日吉側で,それぞれマンガンが採掘されていたが,昭和30年代の末に廃鉱になった。山腹斜面は日吉側も広見側も,明治期には入会採草地であった。日吉側の林地は,現在地元の高皿(たかざら)・相林(あいばやし)・長谷などの住民の記名共有林となっており,昭和40年代に植林された。記名共有林を含む100haの林野は,昭和50年から,日吉村森林組合の手で,高度集約育林事業が推進されている。なお山麓の日吉村高皿の集落は元来9戸の集落が,昭和52年現在1戸に減少,広見町峰の集落は大正期に10戸の集落が第2次大戦後は5戸に減少,昭和34年には最後の農家が広見町小松に転出して廃村となった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7201393