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皿ケ嶺
【さらがみね】


皿ケ峰とも書く。上浮穴(かみうけな)郡久万(くま)町大字東明神と温泉郡重信(しげのぶ)町大字上林(かんばやし)との境にある山。標高1,270.5m。主峰は久万町に属し,石鎚(いしづち)連山の西端の一峰である。昭和42年皿ケ嶺連峰県立自然公園に指定されている。頂上付近が皿のような窪地形となっているのでこの名がある。仁淀川支流久万川・有枝川の源流地域の1つであり,瀬戸内海へ流れる重信川水系との分水嶺にもなっている。軽登山向きの山として親しまれ,日帰り可能なハイキングコースにもなる。登り口は,久万町方面からは,大字東明神の国道33号沿線,六部堂口から約5km。大字上畑野川川ノ内からも登れる。重信町上林からの登りはかなり急坂である。山頂に至るまでブナなどの原生林が見られ,昆虫にも特異なものが多い。昭和31年発見された,ベニモンカラスシジミは世界でここだけにしか見つかっていないチョウで,昭和37年県指定の天然記念物になり生息地の林とともに保護されている。頂上近くの平坦地はキャンプ場として知られる。道後平野・瀬戸内海の眺望は雄大である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7201562