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佐礼山
【されいざん】


越智(おち)郡玉川町の北端,今治(いまばり)平野の南部の山。標高294m。高縄(たかなわ)半島の山岳地と平野の接点にあり,今治市街から来島(くるしま)海峡にかけての展望美にあふれる。昭和43年に別所からの自動車道が開通した。山頂近くに四国霊場八十八か所第58番の佐礼山仙遊寺があり,同寺は天智天皇の勅願による開山といわれ,室町期から戦国期にかけての文書が残されている。「村上文書」宝徳元年6月に佐礼城をめぐっての戦いが記されており,佐礼城の所在は不明であるが,佐礼山にあった螺形山城を指したものといわれる。寛政期から北麓に,今治藩によって犬塚池が築かれた。山麓には弥生時代~古墳時代の遺跡遺物が多いが,大正期からのミカンの開園等によりほとんど失われている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7201569